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秘伝截拳道への道 (1976年)
3月 29th, 2007 by icofit

秘伝截拳道への道 (1976年)

懐かしい本です。一般の書店では見かけたことがなく、おそらく一部の通信販売でのみ販売されていた商品ではないかと思います。

この書籍の原著は下記の書籍です。

出版当時の事情は詳しくはわからないのですが、『秘伝截拳道への道 (1976年)』は版元に許可をとらずに出版した、いわゆる海賊版であったと言われます。一般の書店では売らず、通信販売に頼ったのにはそのような事情があったのかもしれません。私がこの書籍を手にしたのは高校2年ごろのことで、「アポロ・エクササイザー」というアイソキネティックス・トレーニング器具と一緒に購入したのを覚えています。当時の私には『秘伝截拳道への道 (1976年)』が海賊版であるなどとは知るよしもなく、難解ではあるものの含蓄を含んだブルース・リーの言葉に感動したものです。
私が入手したのは、1976年版とは表紙が異なるバージョンで、ハードカバーではありませんでした。その後、職場の先輩からハードカバーバージョン(私が持っているソフトカバーと表紙は同じでした)を譲り受けたこともあって、私が高校時代に入手した書き込みだらけのものは友人にプレゼントしてしまいました。

その後、この『秘伝截拳道への道 (1976年)』は「たのみこむ」のサイトで復刻され、私はこの復刻バージョンも入手しています。これはおそらく現存する書籍からコピーし直したものではないかと思われ、写真などの品質は残念ながら今ひとつでしたね。

比較的最近になって、”TAO OF JEET KUNE DO“は版元の許可をとった正式な日本語版が発表されました。

こちらは日本語訳も正確でわかりやすいですね。
ただ、『秘伝截拳道への道 (1976年)』は私が最初に手にしたブルースの本格的な哲学書・技術書でしたし、原著にはない珍しい写真がかなり掲載されていましたので、すごく思い入れはあるんですよね…。海賊版を支持するわけではないのですが、截拳道をジークンドーではなく、「せっけんどう」と呼んでいるあたりに妙な懐かしさを感じてしまいます。

勝利をつかむコンディショニングBOOK
5月 1st, 2006 by icofit

 アスリートが競技能力の「ピーク」を作るためのピリオダイゼーション・コンディショニングについて詳細に説明した書籍です。
 コンディショニングに必要な周期化に関わる情報は非常に膨大なものですが、それをよく1冊にまとめたものだと思います。単にトレーニングの行い方を紹介するのではなく、その間に起こりがちな体の不調(急性疾患、けが、リコンディショニング)や、メンタル・休養・栄養に関する情報まで盛り込まれています。
 もちろん、各分野の本当に詳細な情報などについては、紙面が限られているため必ずしも十分ではあるとはいえませんが、各種トレーニング種目や食事メニュー、メンタルエクササイズなどについて、もっと専門的な情報が必要になれば、そのときに各分野の専門書をひもとけばよいでしょう。
 競技能力のピーキングを行うために必要な周期化をどのように行うのかという設計の手法を学び、スケジュールを立てて実践してみるのにとても役立つでしょう。

 基礎理論については、とても懐かしい感じがしました。というのは私自身も、フィットネスインストラクターになる前、坂詰先生の師の一人である士反先生が作られた教育マニュアルに沿った研修を受けたことがあるからです。もちろん懐かしい、というだけではなく、今でもそれを私の知識や技術の基本として役立てています。

 本の帯には「アスリート」のための書籍のような記述がありますが、内容的には、コンディショニング・トレーナーを目指す人向けではないかと思います。もちろん、環境の問題でコンディショニング・トレーナーがいない環境でスポーツに取り組まなければならないアスリートの方にもおすすめです。

健康のためのスポーツ医学—運動とからだのしくみ
10月 25th, 2005 by icofit

 この本を見つける少し前に購入した『トレーニングの科学』が非常によかったため、同じ講談社ブルーバックスのこの本に興味を持ちました。エネルギー供給系のメカニズムについて、知識を補足する目的で購入した記憶がありますが、この読み物にはそれ以上の付加価値があったと思います。
 印象的だったのは、当時、疲労物質としてだけの評価しかされていなかった「乳酸」について、筋肉にそれをエネルギー源として利用する機能があるという可能性を示唆していたのです。今でこそ、八田秀雄先生らが乳酸をテーマにした書籍や論文を発表されていますが、当時まだ知識の少ない私にとっては、とても興味深い示唆を与えてもらったと思っています。一つの現象を非常に限られた視点でみると、その中での事実ははっきりしたものになります。しかし、それを全体の中の一つの部分としてとらえると、いろいろな要素が絡み合うため、その部分的な結果が示すものが全体に反映されるとは限らない、ということにも気づかされました。
 また、健康と運動の関係を主なテーマにしています。健康状態を維持したり、改善したりするための運動処方の考え方はその後の私にとって重要なテーマになりましたが、この書籍はその基礎を非常に分かりやすく説明できていると思います。

 ただ一つ不満だったのは、筋力トレーニングが健康に及ぼすプラスの影響について、何も言及されていない、ということでした。その当時、日本のスポーツ科学はケネス・クーパー先生の『エアロビクス』理論に大きく依存していたと思われ、健康運動の研究対象となるプログラムもほとんどが有酸素運動のようでした。それに対して、筋力トレーニングは前時代的なヘティンガーの理論を蒸し返して批判することに終始していた印象があります。それを考えれば、この書籍の構成としてレジスタンス・トレーニング・エクササイズを含めることができなかったのは、いたしかたなかったのかもしれません。

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