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スポーツトレーナーが指導しているこれが正しい筋力トレーニングだ!
4月 28th, 2007 by icofit

東京大学大学院の石井直方教授がその推薦文にて「トレーニングの基礎理論と具体的方法が研究者の視線ではなく、現場指導の視線で捉えられている」と表現されていますが、まさしく現場で指導に当たっているトレーナーのみなさんがまとめた書籍、というところに価値があると思います。
タイトルに「スポーツトレーナーが指導している」とありますが、もちろんこれは「21世紀筋力トレーニングアカデミー」という団体の所属トレーナーの話です。ほかの各団体、各トレーナー個人がこれと同じ筋力トレーニングを行っているとは限りません。しかし、「21世紀筋力トレーニングアカデミー」は10万人分ものデータを持っているということですから、私たちのような末端の指導者にも参考になることがたくさんあります。

全体的には選手を対象にした入門編の書籍、といえます。必ずしも私の捉える認識と、この書籍の認識が一致したとはいえないのですが、現場でありがちな初歩的なミスを正しい考え方に導く、という導入がうまくなされていると思います。
実践編の種目紹介も多くはありませんが、これから正しい筋力トレーニングを採用しようとしている選手やコーチが再学習するのには最適な数になるのではないかと思います。その分、一つの種目に3ページ近くを費やし、正しいフォームと誤ったフォームを対比してくれているのです。

このように、初期のトレーニングを重視した作りであるため、短期的・長期的なスパンでのピリオダイゼーション(区分け)・トレーニング・プログラムを組むためには別の資料が必要になるでしょう。

アスリートのためのコアトレ―100のエクササイズ12の処方箋
4月 20th, 2007 by icofit

その昔、空手をやっていた私が中国武術の練習を始めるようになったころのこと。中国武術の先生や先輩方は私の関節や筋肉が固いことを盛んに指摘してきました。180度近く開脚できて、なおかつ上半身を床につけることができる私の関節や筋肉が「固い?」。
「力が入りすぎているんですよ。」
「力を抜きなさい。」
「力が抜けないと、筋肉の(使い方の)再学習ができないから。」
この先生と武術に出会ってから、私は体に対する認識が大きく変わったわけですが、本日この書籍を読んでそのときのことを思い出しました。
当時の私は、その中国武術の最初の型を練習することで、「脱力」を進めました。もちろん、それまで練習していた空手にもそういう鍛錬法はあったのですが、中国武術のほうは「先人の感覚」を「自分の体に再現」するための指導法がもっと体系化されていて具体的だったと思います。
この武術の基本型はきわめて高度なディファレンシャル・リラクセーションを実現するものでした。ディファレンシャル・リラクセーションとは、必要な筋肉がその動作を行うために最低限の努力で働き、それ以外の筋肉はギリギリまでリラックスしているような状態のことです。
ただ、このような練習を行ったとしても、中心軸を作る脊柱を重力から解放することは困難です。私自身、脊柱の状態については理想的な状態を保っているとはいえず、さまざまな方法を試行錯誤中なのです。

そういった難問を解決する一つの手段が、この書籍に紹介された一連のプログラムです。
「コア」の基礎知識から「コア・リセット」の実践。その後の筋の「再教育」。さらに、各スポーツ向けのコアトレのプログラム処方が紹介されています。
「コア」というと、ずっと昔からいろいろなことが言われ続けていますが、非常に漠然として曖昧です。しかし、この書籍では著者の有吉先生なりのコアを(というふうに、きちんとことわっていらっしゃるところがすばらしいと思う)、非常に具体的に、解剖学的な基礎知識も含めて解説されているのです。個々の筋肉にふれたものは多いのですが、よく見ると、それらの筋肉の連携についてまで言及されているではありませんか。ちまたにはさまざまな身体運動の本があり、私も大変参考にしてはいるのですが、あまりにも曖昧すぎてどうにでも解釈ができるため、煮え切らない気持ちになることが多々あります。しかし、この書籍は一般の人やアスリートに対する情報の「透明度」が高いと思います。つまり、「客観的に再現できる形」で伝わる、ということです。

私が特に興味を持ったのは、コアの「リセット」(本来あるべき姿に戻す)の部分です。この方法で紹介されているストレッチポールを使うなら、確かに脊柱を重力から解放できることでしょう。私が、空手や中国武術を習っていた当時にこの方法を知っていたら、おそらく脱力と筋の使い方の再学習効果はずっと高まっていたと私は思います。

有吉先生の書籍については、さらに読んでみたいと思いました。

使える筋肉・使えない筋肉 実技編―強くて使える筋肉をつくるトレーニング法120
4月 18th, 2007 by icofit

以前このコーナーでも紹介させていただいた『使える筋肉・使えない筋肉』の続編です。
使える筋肉・使えない筋肉』には大変啓発されたわけですが、今回の実技編はそれ以上のインパクトがありました。
現在、競技能力を高めるための補助トレーニングとしてウエイト・トレーニングを行っている方々には即、役に立つと思います。私自身、自分のためにトレーニングにいろいろな工夫を盛り込んでいるのですが、それらはすでに名前をつけられ確立されたメソッドであることをこの書籍によって初めて知らされたり。
筋トレのプログラムを筋肥大 + 筋力向上目的、筋肉の力の発揮の仕方を改善する目的に分けたものは今までにもよく見かけましたが、この書籍は前者を「ヘビー系」と「トニック(パンプ)系」に分け、それぞれに具体的なやり方とプログラム処方を紹介した点で画期的だと思っています。もちろん、多くの経験者がそういったものが存在して、実践をしていると思うのですが、これだけ整理して、その組み合わせ方なども含め紹介しているのを見たのは私は初めてです。

また、各種目に関する紹介の仕方がなかなかいい。フィットネスクラブなどでは、実際どの筋肉を使っているかわからない、という声をよく聞きますけど、重要なポイントについて簡潔にわかりやすくまとめています。いい例と(現実的な)悪い例を写真で見比べられるのはとてもいいと思います。誌面の関係もあり、詳細、というわけではないのですが最も注意すべき点をピックアップして紹介しているので、かえって迷わずに済むかもしれません。
筋肉の力の発揮の仕方を改善するためのエクササイズについては、筋肉のフルストレッチをねらったり、チーティングを取り入れたりしているため、写真だけでは難しく感じるかもしれません。こういった書籍にはDVDが付属するとよりいいのではないかと思います。

現在、この書籍を読み終えたあと、谷本先生の『筋トレバイブル[アスリート編]』と『筋肉をつける、使う、ケアする』と見比べたりしているのですが、これらについてはまた別のコーナーで紹介させていただきたいと思います。ちなみに、後二者は中身が同一みたいです。

秘伝截拳道への道 (1976年)
3月 29th, 2007 by icofit

秘伝截拳道への道 (1976年)

懐かしい本です。一般の書店では見かけたことがなく、おそらく一部の通信販売でのみ販売されていた商品ではないかと思います。

この書籍の原著は下記の書籍です。

出版当時の事情は詳しくはわからないのですが、『秘伝截拳道への道 (1976年)』は版元に許可をとらずに出版した、いわゆる海賊版であったと言われます。一般の書店では売らず、通信販売に頼ったのにはそのような事情があったのかもしれません。私がこの書籍を手にしたのは高校2年ごろのことで、「アポロ・エクササイザー」というアイソキネティックス・トレーニング器具と一緒に購入したのを覚えています。当時の私には『秘伝截拳道への道 (1976年)』が海賊版であるなどとは知るよしもなく、難解ではあるものの含蓄を含んだブルース・リーの言葉に感動したものです。
私が入手したのは、1976年版とは表紙が異なるバージョンで、ハードカバーではありませんでした。その後、職場の先輩からハードカバーバージョン(私が持っているソフトカバーと表紙は同じでした)を譲り受けたこともあって、私が高校時代に入手した書き込みだらけのものは友人にプレゼントしてしまいました。

その後、この『秘伝截拳道への道 (1976年)』は「たのみこむ」のサイトで復刻され、私はこの復刻バージョンも入手しています。これはおそらく現存する書籍からコピーし直したものではないかと思われ、写真などの品質は残念ながら今ひとつでしたね。

比較的最近になって、”TAO OF JEET KUNE DO“は版元の許可をとった正式な日本語版が発表されました。

こちらは日本語訳も正確でわかりやすいですね。
ただ、『秘伝截拳道への道 (1976年)』は私が最初に手にしたブルースの本格的な哲学書・技術書でしたし、原著にはない珍しい写真がかなり掲載されていましたので、すごく思い入れはあるんですよね…。海賊版を支持するわけではないのですが、截拳道をジークンドーではなく、「せっけんどう」と呼んでいるあたりに妙な懐かしさを感じてしまいます。

トータルワークアウト―3週間で劇的にカラダが変わる魔法のトレーニング
8月 12th, 2006 by icofit

プロ野球の清原選手やK-1 MAXの魔裟斗選手などのパーソナル・トレーナーとして有名になったケビン山崎先生の著作です。
プロの選手を指導する一流の先生のプログラムがどのようなものなのかを知るための貴重な資料として入手したのですが、メニュー作りについては残念ながら、あまり詳細な情報がありませんでしたが、運動だけでなく、休養や食事をトータルで計画する必要性が説かれています。
文章を読んでいて、一般用語の解説において、かなり独自の世界観を持っていらっしゃるようだと思いました。たとえば「フィットネス=体脂肪のコントロール」(引用)という定義など。私などは読んだ人がそのまま鵜呑みにしてしまうとまずいかな、と心配したりしますが、まあ体脂肪をコントロールすればそれはフィットネスの向上につながりますので、それは表現方法の一つなのだろうと解釈することにしました。
また、言葉の使い方が面白い。「股間を増やす」とか「腹筋を起こす」とか。私には直接的に響いてくる表現です。その意味については、この書籍で確認してください。

メニュー作りは基本的なことしか書いてありませんが、その代わり大勢の格闘家が登場し、彼らのインタビューが出ています。それほど具体的なものは見えてきませんが、先生のジムにいくと先生の弟子の方々の指導が受けられるようです。

みんなのレジスタンストレーニング―安全で効果的に筋トレを行うための知識と「部位別メニュー」
8月 12th, 2006 by icofit

私の持っている資格は「健康運動指導士」で、対象となる方の健康を維持・増進することを目的に運動プログラムをデザインする役割を担っています。
私が養成講習会を受講し、試験に合格して資格を取得したのは1996年のことですが、その講習会では「健康のための運動は」「有酸素運動」という考え方が基本になっていました。すでに指導現場ではもう有酸素運動一辺倒ではなくなってきている時代でしたが、このときの講習会は「有酸素運動」にすごく固執しているように私は感じました。逆に「筋力トレーニング(レジスタンス・トレーニング)は健康運動としては不適切」というようなことをサラッと言われているのにも、大変な違和感を抱いたものです。
よくよくお話をうかがってみると、講師を行ってくださった先生方の筋力トレーニングに関する知識は、アイソメトリックスのヘティンガーやミューラーの時代で止まっているような状態であることがわかります。現場の意見としては、「これからの運動指導者を育てるのに、これでは情けない」とつっこみを入れたくなったほど。
そういう不満を抱きながらも、私はこの資格を活用しているわけですが、そんな私にとって、この本は大変なストレス発散になりました。多数のデータを元に、筋力トレーニングがどんなに健康維持や増進に役立つか、丁寧に、わかりやすく述べられています。著者の石井先生はボディビルディングの元全日本チャンピオンでもあり、もともと筋力トレーニングの専門家でもあるのですが、この本に限らず、石井先生が書かれた読み物というのはとても読みやすく、またわかりやすいのが特長だと思います。
最近、アンチエイジングという言葉をよく聞くようになりました。もし、この書籍を読めば、筋力トレーニングがなぜ若さを保つのに役立つのか、よーくわかると思います。

強くなる腹筋トレーニング―必ず鍛えられる男と女のスッキリ逞しいカラダ造り
8月 11th, 2006 by icofit

腹筋にテーマを絞った、なかなか見応えのある一冊です。
最初にいろいろな分野で活躍されている方々がカラー写真入りで紹介されているのですが、その中でも60歳を過ぎたボディビルダーの方の体は圧巻です。しかも、始めたのが50歳になる直前くらいから、というので、これからトレーニングを始めよう、という方の励みになると思います。
筋力トレーニング種目としての腹筋運動もかなりのバリエーションが紹介されていますが、ここでは当時のトップボディビルダーの方が実演しており、また写真も大きいのでイメージがわきやすいと思います。
それだけではなく、日常の生活の中で行えるエクササイズ種目や、ウォーキング、水中での腹筋エクササイズ、ヨーガにいたるまで、幅広いアプローチの仕方を紹介しています。
この書籍を見て、ブルース・リーの筋力トレーニングプログラムを思い出しました。彼の1960年代後期のシークェンス・トレーニングのプログラムが、腹筋と前腕に集中したものだったからです。

スポーツマンの体力づくり―ウェイト・トレーニング
8月 7th, 2006 by icofit

スポーツマンの体力づくり―ウェイト・トレーニング (スポーツ新書 98)

これは私がウエイトトレーニングを始めたかなり初期のころに購入した書籍です。
事前に、「最新 ボディビルディング入門」を購入してそれに従ったトレーニングを行ってはいたのですが、子供心にもその「ボディビルディング」と当時やっていた「空手競技」がどうしても結びつかなかったのです。そこで、競技とウエイトトレーニングを結びつけた書籍がないかと探したものの一つがこの書籍でした。
この書籍では、ウエイトトレーニングの採用が競技力向上につながったという実例が随所に登場します。今でもすごく印象に残っているのが、静的筋力トレーニング(アイソメトリックス)を採用したことで、競技力が大きく向上した、という話です。アメリカで道場を開いていたブルース・リーがアイソメトリックスをプログラムに採り入れていたのは、きっとそういった実例をふまえていたからなのだろう、と勝手に想像したりしていましたが。
非常に古いモノではありますが、この書籍が私の意識向上に非常に役立ったのはいうまでもありません。

武道のための筋力トレーニング
8月 7th, 2006 by icofit

武道のための筋力トレーニング

私は今でも武道・武術と筋力トレーニングの連携についてかなりのこだわりを持っていますが、最近はいくつかの書籍を見つけることができるものの、私がフィットネスインストラクターになったばかりのころは、そういった資料はあまり存在しませんでした。ある武道団体が行っているバーベル・ダンベルを使った書籍というものはあったと思いますが、筋力トレーニングの専門家側からアプローチした書籍はそう多くなかったはずです。
この書籍は、大阪から戻ってきて、東京の新しいスポーツクラブに所属する直前の1991年5月ごろに購入しました。武道と筋トレを結びつけた直接的なアプローチが新鮮で、一も二もなく手にとってレジに向かっていました。
内容を見ると、筋力トレーニングの第一人者から提案されたものであるため、筋力トレーニングに関する記述は非常に充実していて、さすが、と思わせるものがあります。ただ、武道への筋力トレーニングの適用というアプローチの導入部分については、多くの部分で疑問を持ったものです。
昔から武術においては西洋的なトレーニング法の採用に反対する人が少なからずいます。著者は筋力トレーニングの専門家としてこの書籍の中でその意見を論破しています。
ですが、その意見についての私の正直な感想として、筋力トレーニングのセオリーを、筋力トレーニングを採用しない団体に押しつけるのはかなり強引な話です。実際、私はそういった団体に所属してその上達論や術技を経験しない限り、それは理解できないと思います。これからの筋力トレーニングの世界では、そのような柔軟性が必要だ、と率直に感じました。
よくよく読んでみると、この書籍で述べている「武道」なるものの土俵が、実は武道そのものではなく、武道スポーツである、ということに気づけば、なるほどとうなずけます。ただ、「武道」というタイトルを付けて、武道全般を意味するような書籍であることを考えれば、必ずしも著者の意見は的を射てはいません。
ただ、筋肉のポテンシャルと筋肉のコントロールの分離が盛んにいわれるようになったのは比較的最近であることを考えれば、著者の理論は当時としては至極当たり前の、スタンダードなものだったと思います。

筋力トレーニングを武道に適用するさいには、「その筋肉がどの部分を」「どのように使っているか」という観点から、種目や方法を選び出すことが多いと思います。この書籍でもそのセオリーに乗っ取って、いくつかの武道スポーツのためのプログラムを後半部分で紹介しています。ピアリオダイゼーションの計画などについては、各武道スポーツ共通の方法として紹介されていて、特にどの武道がこんなスケジュールで、というものはありませんでした。

とにかく筋力トレーニング部分の記述は非常に充実していますから、資料的価値はとても高いと思います。

そういえば、以前著者の窪田先生が、全身の筋肉を自由自在にコントロールするデモンストレーションを見たことがあります。ぐっと力を入れたり抜いたりするというものではなく、ものすごいスピードで扱う筋肉を移動させていました。あれは本当にすごかったですね。

FNCバランスコンディショニング―Sports & Fitness
7月 16th, 2006 by icofit

これまでボール(バルーン)に特化した書籍をいくつか紹介してきましたが、そのバルーンを表紙に持ってきたこの書籍はその中でも最も完成度が高いものといえると思います。
もちろん、書籍のタイトルが示すとおり、ボールだけに特化されたものではなくさまざまな器具を使って身体バランスを高めていくための理論と種目の行い方、そして目的別のプログラムを紹介しています。
ただ、たとえばボールですが、実際にボールを使い始めるとき、基底面と身体重心、体軸を作り上げていくイメージを伝えてあげれば(ちょっと飛躍はしますが、高岡英夫先生の「センター」とか「丹田」とかのつくりかたみたいな)、もう少しおもしろみが増すのかな、と感じました。実際、ボールに座って力を抜くだけでも、あるいはそのまま軽く上下に振動させるだけでも、今まで見えなかった体の中の感覚とか、その意識とかに気づかされることがあります。正しく行ったときにどんな感じがするのか、たとえばいつ、いかなる時でも安定しているような心地よさとか、天井から頭頂部をつり上げられているような感覚とか。

この書籍で紹介されているソフトギムは、関連書籍や講習会などで知ってはいるのですが、実はまだ使ったことがありません。今後、取り回しのよいこのボールを使ったエクササイズ・プログラムを考えてみようと思っています。

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