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マッスルユニット・トレーニング—伸ばさず縮める
3月 30th, 2006 by icofit

 現在途中まで読んでいますが、最後まで読むかどうか迷っています。
 運動前の「ストレッチ」は危険!! という衝撃的なうたい文句。実際、私自身は運動前の過度なストレッチングは危険だと思っていますし、お客様にもそのようにお伝えします。ストレッチング・プログラムが障害の原因になったのではないかと推測できるケースもいくつか見てきました。私が過去に起こしたスポーツ障害の大部分も、ストレッチングのやりすぎが原因だったりします。このため、ここ数年は運動前のストレッチングは私もあまり行っていません。
 そのような実情から、ICOの中でもストレッチングについて述べるところで、再三その危険性についても指摘してきました。
 しかし、それはストレッチングが「無価値なもの」「有害なもの」という決めつけを行うものではありません。ストレッチングについては、ICOの中で詳しく述べているのでこれくらいにしましょう。

 私が興味を持ったのは、「運動前の」というただし書きがついていたことによります。「日本でもこういうことがテーマに上がるようになってきたのだな」という感慨があったことと、それに変わる「マッスルユニットトレーニング」に期待があって、この書籍を購入しました。

 しかし、1/3ほど読み進めたところで、これ以上読むことによるメリットがあるのかどうか、迷い始めました。
 まず、読者に基礎知識を教える部分でつまずいている感じなんですね。ここで引用するのはやめますが、「ミオシン」「アクチン」「速筋」「遅筋」あたりの記述を見ると、いろいろな話がごっちゃになっていることがわかります。
 股割りがストレッチングではない、という記述についても、ほんとうにそう考えているようであれば、もしかしたら著者はストレッチングの考え方の一部しか理解していないのではないか? と思われてもしかたがないと思います。
 おそらく書籍では本人の伝えたいことを1/10も表現できない、という状況もあるのでしょうが、基礎知識編あたりでつまずきがあると、そこから先を読む意欲がどうしてもそがれてしまいます。

 今後、改めて読む機会を設けて再評価してみたいと思います。

角田信朗のボディ・トレーニング
3月 25th, 2006 by icofit

 格闘家、タレントとあらゆる面でご活躍の、角田信朗さんによるトレーニング本です。
 一部イラストがあるだけで、それ以外は全編、角田さんご自身が見本となったカラー写真による解説となっています。写真も大きく、詳細な動作についてはかなりわかりやすいのではないかと思います。全般的に、専用の器具を使わない種目ばかりなので、これから運動を始めようという方や、自宅でのトレーニングを主体に考えている方の参考になると思います。
 運動プログラムとして目立つのは空手の動きを取り入れたトレーニング部分くらいで、全体的に目新しい情報が掲載されているわけではありません。しかし、私がこの文章を書いている時点で、現役の格闘家であり、あのすばらしい筋肉をますます発展させている、というところに尊敬の念をおぼえてしまうのです。今はやりの「アンチエイジング」の一つの究極の見本ともいえるかもしれません。しかも、こんなに多才な人がいるのか、とため息をつきたくなるほどの才能。

 直接お会いした経験はないのですが、以前大阪のスポーツクラブにいたときに一緒に働いていたアルバイト・スタッフが角田さんの弟子であり、私もよく一緒に練習していました。個人的にキックミットや防具などを何種類か持っていて、それをスポーツクラブの開設準備室に持ち込んでは技術を見せ合っていたのを思い出します。そのとき、角田さんの話もいろいろ伺って、すばらしい人だ、ということは伺っていました。あのときのアルバイト・スタッフの彼も元気にしているのかな?

ホリスティックコンディショニング〈NO.1〉
3月 25th, 2006 by icofit

「パーソナル・トレーナーズ・バイブル」をさらにグレードアップしたような書籍で、かの書の監修者が著作を行っています。内容がある分、高価ですが。
 ホリスティック=総合的・包括的なアプローチとして、この第1弾では神経-筋のコンディショニングについて詳細に解説しています。
 私は仕事柄PNFの専門書も何冊か所持していますし、講習も受けていますが、この書籍の解説のほうが写真の大きさやまとめ方のうまさからか、ずっとわかりやすく仕上がっていると思います。実際の動きは指導者の動きを直接観察したり、DVDのような動画の教材を見ないとわかりにくいのですが、そういった動きを学習したことがある人が復習をしたり、知らない手法を応用したりするのにはとても役立つことでしょう。
 内容が濃くて、私も全然学習し切れていないのですが、これはシリーズ本となる予定で、2,3,4と続くはず?です。私は早く2を読みたいと実は考えていたりします。以前、健康指導士講習会で受けた松本義光先生の「身体改善法」や、及川雅登先生の「関節ニュートラル整体」のイメージしにくい部分をスポーツ科学的に紹介してくれるのではないかという期待と、相違する点、リンクする点を照らし合わせてみたいという希望があるからです。関節にゆとりを持たせて(配列を正して)、機能を高める、という面では高岡英夫先生の「ゆる体操」とリンクする部分もあるかも。

 これは明らかにトレーナー向けの本ですが、コンディショニングの基礎知識を得たいと考えているスポーツ選手や、トレーナーとのコミュニケーションを高めて、自身のコンディショニングを最適化したいと考えている選手にも役立つ書籍かもしれません。

パーソナル・トレーナーズ・バイブル
3月 25th, 2006 by icofit

 私は商業スポーツ施設のフィットネス・インストラクター出身で、いわゆる専門のパーソナル・トレーナーではなく、その経験もさほど多くありません。私自身、力不足を感じる場合にはお断りしています。もちろん、徐々に勉強を重ねて、いろいろな事例に対応したいとは思っているのですが。
 こういった過渡期のインストラクター、トレーナー向けに、さまざまな参考書が出ていますが、その中でもこの書籍はかなり参考になりました。
 どの書籍においても、
「ある目的に対して」
「このようなプログラムを適用すれば」
「期待する成果を上げられる」
といったようなことは書かれています。しかし、対象となる人は千差万別であり、どういったさじ加減をするかはトレーナーに任されます。そのさじ加減については資格を取ったり、先行の指導者に習ったり、経験を積んだりして少しずつ学習をしていくわけですが、どのくらい細かく対象となるお客様を分析して評価できるかで、その精度は確実に変わってきます。
 こういった評価のシステムは多くの書籍に一般的な評価法が書かれているわけですが、このパーソナル・トレーナーズ・バイブルについては、特に身体運動学的(キネシオロジー)な身体評価手法の紹介が充実していると思います。もちろん、その評価の専門書にはかなわないでしょうが、同じ価格帯(レベル)としては十分だと思います。
 整体のような民間療法的なアプローチによる評価法も私たちにとってかなり参考になりますが、このパーソナル・トレーナーズ・バイブルの場合はスポーツ科学の知見に基づいたものなので(まあ、スポーツ健康法も民間療法の一つといえますが)、私のような立場の人間には受け入れやすいものだと思います。
 ちなみに、最近武術を中心とした身体操作や意識との関連についての書籍が花盛りですが、評価の方法や、その評価の結果を本当に改善する運動なのか、という検証、そして具体的な手法の提供という点では、まだまだだと思います。もちろん、私自身も武術や身体操作、意識の関連についてはすごく興味があり、実際に断片的なプログラムを紹介する場合もありますので、とても期待される分野ではあります。

技アリの身体になる
3月 4th, 2006 by icofit

 数年前から、古武術における身体操作への興味が高まっているようです。
 その一翼を担ってこられたのが、甲野善紀師範だと思います。師範の著作、関連本などには古武術的な身体操作の方法とその特長が紹介され、現代体育と対比させてみたり、試してみたりすることは私にとっての日課のようなものにもなっています。
 しかし、正直な感想を述べさせていただくと、それらの書籍の記述は私を含めた一般人には表現が非常に曖昧な感じがします。たとえば、「ねじらず、うねらず」「井桁崩し」「体を割る」「膝を抜く」と言われて、パッとイメージがわくでしょうか? このような表現では、概念的なことはつかめても、そこから具体的なイメージや練習法を導き出して実践できる人はほんの一握りだと思います。
 ここでおすすめなのが、この書籍です。甲野師範の弟子である中島章夫氏が稽古会のために作成したテキストなどをもとに、甲野師範の書籍の何冊かの本の著者、田中聡氏がまとめたものですが、基本的な予備体操から一人稽古の方法まで、平易なイラスト入りで紹介されています。
 武術を解説する書籍だと、通常は「相手がこう突いてきたら、こうよけて、こう返す」みたいな分解写真を掲載しているのが常ですが、それを武術として活かすためには、どういうからだの使い方をしてそれを実現しているか、ということが大切です。そうでなければ、そのような動きはとうてい不可能ですから。私たちが自然に得てきた体の操作法では、自分を全力で倒そうとする相手に対して、分解写真のような動きでそれをさばけるとは、とても考えられません。
 この書籍ではそういった分解写真に至る前の、もっと基礎の「体の使い方」を段階的に錬っていける一つのカリキュラムが提案されています。すべての種目がこの書籍だけで理解できるとはいいませんが、練習によっては書籍で意図された感覚を味わうことも可能だと思います。
 また、そういった感覚は本来試行錯誤しながら理解していくものですから、段階によっても感覚は変わるでしょうし、またその過程=進歩を楽しんでいくこともできると思います。

 あとは、私の経験からの注意点を。新しい運動法を試すときは、できる限り本に書いてある説明・図解を再現できるようにすることです。私の場合、仕事柄いろんな動きをいろんな形に試してみることで、調子がよくなるどころか逆に悪くなる、という体験もたくさんしています。やっていて極端に不快な感じ、たとえば頭痛や吐き気がしてくるような場合はどこか間違っているはず。そのような場合はその種目の採用をやめるか、解説本を見直して、何が間違っているかを確認する必要があるでしょう。一番よいのは、実際に指導されている練習場を訪ねてみることですが。

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