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動く骨(コツ)—動きが劇的に変わる体幹内操法
5月 24th, 2006 by icofit

最近のスポーツ関連本コーナーを見ると、「身体操作」「動作改善」に関する書籍が山と積まれていますね。
これらについては、私自身は「スポーツ科学の本」ではなく、ブームの渦中で生まれた「読み物」だととらえています。しかし、あまりにもセンセーショナルな扱いをされることで、一般の方々が、それらがあたかも最新のスポーツ科学を示したものであると解釈してしまうのではないかと、ちょっと心配しています。もちろん、これらが示した成果が、最新のスポーツ科学の研究のヒントとなっているケースがあることや、今後のスポーツ科学の発展に役立つ可能性があることは否定しませんが。

閑話休題。

実は、私はまだこの書籍を読了したわけではありません。技術的に細かくて、読み進むのに時間がかかるのです。細かい分、術技の荒さがとれていて、実用のところまで落とし込まれているようにも感じます。
他の書籍では、私たちの顕在意識・潜在意識と姿勢・動作について、あまりにも寓話的であったり、抽象的であったりする場合が多いです。解剖図のようなものがあったとしても、通常の解剖学や身体運動学では出てこないような用語やイメージ図だったりするので、それが単なる想像の産物なのか、いろいろなところで再現性があることが確認されたデータなのかもわからない。普通は、後者であるとは考えにくいですよね?

この書籍が述べている「体幹内操法」は骨格、骨格筋などの物理的な構造と個々の働きをふまえた上で、体の構造意識を結びつけて動作を改善できる、という手法を使っています。その構造モデルも実在する関節と結びついていますので、私のような立場の人間からもかなりイメージしやすい方法だと思います。各関節の動きを示す解剖図も豊富なので、その動きが骨格や骨格筋をどう使うものなのか、ということについては、他の方法の追随を許さないものになっていると考えます。ただし、それが正解かということについては、私にはわかりません。

現状はいろいろな研究者が、あまり横方向にリンクすることもなく自分の方法として発表している段階に過ぎず、どれが「人間」にとって正しい方法なのか、それとも適性があってそれぞれ大きく異なる処方が必要なのか、というようなこともはっきりしていません。ただ、どの方法も「人間」の機能を高めるために研究されているものであることは間違いないと思います。いくつかの「流派」に分かれることは仕方がないとして、横のつながりから芯のようなものが見えてくることを期待してしまいます。

ココロとカラダが気持ちよくなる100プラス1
5月 6th, 2006 by icofit

 リラクセーションのための方法が100+1種類紹介されている書籍です。
 これらは単一なリラクセーション・プログラムとしてまとめられたものではなく、従来より知られたさまざまな方法から比較的簡単に取り入れることができるようなものをカテゴリ別に寄せ集めた構成になっています。日常生活のなかで気をつける、というレベルの者からヨガのプログラムまで、内容もレベルもさまざま。
 ですから、読者としては初心者コースから初めて、上級に進んでいく、というようなアプローチではなく、カテゴリやその中の種目から自分でもできそうなものを選んでためしてみる、というアプローチになると思います。

 このような構成はプログラムを堅苦しくすることなく、取りかかりの敷居を低くすることができると思います。まず「これをためしてみよう」と思えるほど簡単なアプローチもたくさんあるからです。

 ただ、なにかとなにかを組み合わせて、より完成されたプログラムにしていくための具体的な手順は示されておらず、自分用にしていくための試行錯誤が求められます。まあ、試行錯誤はどんなプログラムにおいても必要なんですけど。

 最近私も年齢を重ねたことで、以前より「リラクセーション」に関する必要性を非常に感じています。以前は「鍛える」という方向に偏る傾向があったのですが、最近は十分なリラクセーションを行っておくべきだと考えています。

運動科学—アスリートのサイエンス
5月 5th, 2006 by icofit

 京大人気講義シリーズと名付けられた一連の書籍の中の一つですが、その名の通り、講義の内容を書籍化した、という体裁を取っています。
 この書籍は通常の運動科学の本の枠を超え、スポーツ科学の最新の知見や研究途上の二軸動作などについても言及されているところで価値を高めています。
 以前、八田先生の『エネルギー代謝を活かしたスポーツトレーニング』をこのコーナーで紹介しましたが、この『運動科学−アスリートのサイエンス』にも八田先生が登場して持論を展開されています。この部分については、私も言いたいことはよくわかるのですが、私は「有酸素運動」という言葉が悪いのではないかと考えています。これが前提にあっての八田先生の主張なのか、それとも本当に「100メートル走とマラソンを一つのカテゴリに含めたいのか」はっきりしません。文面を読む限り後者ではなさそうですが、そうなら新しい運動のタイプの分類法を提示するくらいのことが必要なのでは、と切に感じる次第です。

 さて、著者の小田先生の記述ですが、こちらも大変に示唆に富んでいておもしろいです。いや、おもしろすぎます。二軸理論を中心に置いた「走」の分析は、少年時代に足が遅かった私にとっては大変興味深く読みました。
 私の子供時代の思いはさせたくないと、長男には「走」動作の基本をいろいろと教え込みましたが、この書籍に記述されていた分析もかなり盛り込んでいます。現在小学校5年生の私の息子は50m走を最高7秒6のスピードで走り、現在は学年一の速さを誇っていますが、恥ずかしながらこの記録は私の高校2年生のときくらいの記録ではないかと思います(汗)。もちろん、現在はこの長男より私のほうがはるかに速く50mを駆け抜けられますから、私のほうも高校時代よりずっと速く走れるようになっています。

 ただ、二軸理論については私の理解が浅いのかもしれませんが、それだけで説明するのは少々乱暴な気もしています。一軸と二軸は多分に関係し合うもので、それらは動きの局面において一軸が優位になったり、二軸が優位になったりするものではないかと思うんですね。乳幼児の歩きが二軸なのだそうですが、その乳幼児の歩きは理想なのでしょうか? もう少し研究が進むとよりおもしろい成果を期待できそうです。

今度こそ、やせられる—「心でやせる」科学
5月 5th, 2006 by icofit

 もともと私はウエイト・コントロールについては基礎的な知識を持っていました。
 ウエイト・コントロールに重要なのは、摂取エネルギーと消費エネルギーのバランスであること。フィットネス・クラブのお客さん向けのプログラムとしては、Dr.モアハウスの減量法を基礎として提供してあげればいいということ。
 もちろんそれはきわめてスタンダードなもので、実際に役立ったのですが、スポーツクラブを移籍する頃この書籍に出会って、その幅を広げることができたと思います。
 この書籍は講談社ブルーバックスシリーズの中の一冊で、あくまで一般向けの読み物であり、またターゲットはかなり女性を意識していると思いますが、今読んでみてもとてもわかりやすい上に、紹介されている九州大学第一内科で開発された食事確立療法は気をつけるべき点がわずか3点しかなく、すぐにも実行できそうなところがすばらしいところです。食事確立療法は、行動修正療法を基礎に置いているのですが、日本人の現状に合わせてより敷居を低くし、実践的な内容になっていると思います。ですから、同じ行動を修正するプログラムでも手法は全く違ったものになっていますね。

 私の場合は専門が運動ですから、運動を中心に置く、という点では食事確立療法とは決して相容れませんでしたが、食事確立療法の一つのプログラムである、1日4回の体重測定法は非常に有益なものでした。これは、この書籍だけでなく、いろいろなメディアで取り上げられていたのですが、これを記録するだけで、非常にわかりやすいグラフができあがってくるので、非常に自己分析がしやすいんです。実際、スポーツクラブで新しい減量法を導入した際は、この食事確立療法の体重測定法をしっかり取り入れさせていただきました。

 さて、この書籍が出たのは1989年ですが、それ以前にブームになった減量法について、バッサリと切って捨てています。その中にはダイエット法のカリスマが標榜するダイエット法もいくつかあり、そのような方法に傾倒している人がこの書籍を読むと最初から不愉快な? 思いをするかもしれません。

 Amazonで見る限り、もう廃刊になっているんでしょうか? 医師の監修と大変にユニークなライターさんの語り口で大変に楽しめる書籍なんですが、惜しいですね。

筋肉—筋肉の構造・役割と筋出力のメカニズム
5月 5th, 2006 by icofit

 この書籍は筋肉の生化学的−生理学的な働きと物理学的な働きについて詳細に紹介されている書籍です。それに加えて簡単ではありますが、筋力トレーニングの紹介にもページが割かれています。
『体脂肪−脂肪の蓄積と分解のメカニズム』の著者、医学博士の湯浅先生による著作ですが、こちらは生理学的な側面だけではなく、あらゆる角度から分析しているので、より情報量が多く、また難解でもあります。
 私はフィットネスインストラクターとしてのキャリアを始めた当初から、減量に役立つエクササイズとして筋力トレーニングを進めてきました。当時の減量エクササイズについては、筋力トレーニングに対する理解が不足している傾向があり、有名な先生方もこぞって「有酸素運動」一辺倒のプログラムを推奨されていました。それが現在は、減量プログラムに筋トレがあるのは半ば当然のこととなっていて、まさに隔世の感があります。
 難解ではありますが、筋トレに関わることの多いフィットネス・インストラクターにとって、筋肉に関しては基礎的な知識を持っておく必要がありますが、この書籍に準じた知識を持っていれば、かなり心強いと思います。

体脂肪—脂肪の蓄積と分解のメカニズム
5月 5th, 2006 by icofit

 実際に私が所持しているのはこちらの版。

体脂肪—脂肪の蓄積と分解のメカニズム
5月 5th, 2006 by icofit

 私はスポーツクラブの中では減量プログラムの開発責任者という立場がありましたし、ICOでも減量プログラムに関してかなり力を入れていましたので、肥満のメカニズムや、効率的で安全な減量の方法については常に勉強しておく必要がありました。
 この『体脂肪−脂肪の蓄積と分解のメカニズム』は肥満と非常に関係の深い「体脂肪」にテーマを絞った書籍です。体脂肪細胞はどのようなメカニズムで脂肪を取り込むのか。体脂肪組織に取り込まれた脂肪はどのように外に出るのか、筋肉はそれをどういうふうに燃やすのか、ということを生理学の知見に基づいて詳細に解説しています。
 減量に興味のある一般の人、というよりもう少し専門的な内容ですので、私みたいな立場の人が知識の確認をしたり整理をしたりするのに適した本かもしれません。
 私が所持しているのは初版のほうですが、2004年発売版のこちらは表紙デザインも若干変わっていますので、内容的な見直しが行われている可能性があります。

トータル・バランス・コンディショニング—チェック&エクササイズで効果をあげる
5月 5th, 2006 by icofit

 この書籍も最近購入した書籍の中で大変に影響を受けた書籍の一つです。
 もともとトータルバランスの重要性については私自身もわかっていたつもりですが、このような書籍から自分の知識や技能をひもといてみると、まだまだ未熟であることがわかります。この書籍や類書を入手してからより、自分の姿勢や人の姿勢についての評価の仕方も少しずつ変わっていきました。
 特に、一昨年の秋からMTBに乗り始め、コースを下ったりレースに出るようになってから、動的なバランスの良さについてはこだわるようになりました。
 バランスが良くない部分を調整して整えるためには、まずチェックが必要です。そして、そのチェックで明らかになったデータを評価して、それを解決するためのプログラムを作成し、実践します(もちろん、定期的に再チェックしまた評価、プログラムの修正、というような形をとることになるでしょう)。この書籍では多数の写真を使って、その具体的なチェックの方法やプログラムの適用についてかなりのページを割いています。惜しむらくは、ページのスペースや大きさなどの制限で写真が小さく、解説がちょっと簡単すぎるかな、というところでしょうか?

 この書籍を監修されているのが整形外科の医師ということもあり、「痛みがあるときはまず医師の診断を受ける」ことの重要性を説かれています。実際、「診断」という行為は医師にしか許されていません。これは非常に重要なことだと思います。ただ、すべての整形外科医が監修者の安藤先生のように、正確な診断を下すことができるのか、適切な運動法を示せるのか、という問題はありますが。

 全身のコンディショニングにおいて大変示唆に富んだ書籍であり、フィットネス・インストラクター、トレーナーにとっても大変役立つ書籍だと思います。

自分でつくる筋力トレーニングプログラム—年齢・競技・目的に応じた実践的プログラム作成マニュアル
5月 4th, 2006 by icofit

 スポーツ競技のために必要な筋力トレーニングの作り方について述べた書籍です。
 私は『筋トレプログラムの作り方 フィットネス版 – ゼロからはじめる!』のほうも併せて持っていますが、そのフィットネス版が一般向けのプログラムの作り方であるのに対し、こちらは本当にスタンダードなプログラム作りの教科書ですね。
 私がフィットネス業界に入って間もない頃だった1980年代後半は、当時著者の有賀先生が所属されてきた企業のプログラムを採用していて、私もそのプログラムに関する勉強をさせていただきました。この書籍で紹介されている方法もその頃から提供されていたプログラムの影響をたぶんに受けているように感じます。その方法は、アバウトではなく、かなりきっちりとしたものです。

 ただし、この書籍はあくまで「作り方」をテーマにした本ですので、種目の行い方などについてはそれほど内容がありません。種目に関する詳しい方法が知りたい場合は、種目の紹介にテーマを絞った書籍を利用するといいでしょう。
 もちろん、スポーツ選手が自分のプログラムを知ったり修正したりするのにも本書は役立つと思いますが、これからコンディショニングコーチを目指す人や、すでにコンディショニングに携わっていて、知識を整理したい人にもお勧めの書籍です。

筋トレプログラムの作り方 フィットネス版—ゼロからはじめる!
5月 4th, 2006 by icofit

 ここ数年、筋トレに関する効果が比較的知られるようになってきて、それに関する一般向けの書籍も多数出版されています。
 その中で、この書籍は「筋トレプログラム」というものの考え方にテーマを絞った本だと思います。考え方をわかって、自分用のプログラムの作り方へ行き着かせようというコンセプトだと思います。
 もちろん、スポーツジムでも、最初にベーシックプログラムというのを提供してあげて、その次にそれをグレードアップするためのカウンセリングなどを行い、その後も定期的にフォローしてあげる、という体制を取りますが、その最終的な目標はこの書籍のように「自分で筋トレ(およびその他)のプログラムの作れるようになっていただくこと」です。

 フィットネス・プログラムとして筋トレを採用する場合は、日常生活をよりラクに、効率良く行えるために必要な筋力を得ることが大きな目的になります。この書籍では、たとえば布団の上げ下ろしや子供を抱く動作で役に立つ種目をどういうふうに選ぶか、というような具体的なサンプルが提示され、「ああ、種目って、こんな感じで選んでいくんだ」というように、「考え方」を理解するための指針となっています。
 もちろん、実際の動作に役立てるための筋トレとしてはこの考え方では不十分な部分も多いのですが、取りかかりとしては大変参考になることでしょう。

 過去に著者の有賀さんと仕事上のおつきあいで何度かお会いしてお話ししたことがあるんですが、大変誠実な方だったという印象があります。下北沢の施設でオープニングスタッフをするときには、いろいろとご指導をいただいたこともありましたが、当時から日本のトップボディビルダーの一人でしたので、ものすごく説得力がありました。

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